未来にはばたく子どもを育てる

つよく かしこく あたたかく

令和2年度 校内研究計画

研究主題

より良い人間関係を築くことのできる児童を目指して

~「考え、議論する」道徳科を通して~

主題設定の理由

学校教育目標より

【本校の学校教育目標】

未来にはばたく子どもを育てる

―笑顔とつながりのある教育の推進を通して―

学校教育目標の合言葉である「あたたかく」には、「周りの人のために尽くすことのできる子を育てる」という児童像があり、それは道徳教育が掲げる目標や視点と合致する。

平成30年度から全面実施することとなった「特別の教科 道徳」においても、より良く生きるための基礎となる道徳性を養うため、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てていく。

「小学校学習指導要領解説 特別の教科 道徳編」より

「第1章 総説」には、以下のような内容が記載されている。

  • 今後グローバル化が進展する中で、様々な文化や価値観を背景とする人々と相互に尊重し合いながら生きることや、科学技術の発展や社会・経済の変化の中で、人間の幸福と社会の発展の調和的な実現を図ることが一層重要な課題となる。こうした課題に対応していくためには、社会を構成する主体である一人一人が、高い倫理観を持ち、人としての生き方や社会の在り方について、時に対立がある場合を含めて、多様な価値観の存在を認識しつつ、自ら感じ、考え、他者と対話し協働しながら、よりよい方向を目指す資質・能力を備えることがこれまで以上に重要であり、こうした資質・能力の育成に向け、道徳教育は大きな役割を果たす必要がある。
  • 発達の段階に応じ、答えが一つではない道徳的な課題を一人一人の児童が自分自身の問題と捉え、向き合う「考える道徳」「議論する道徳」へと転換を図るものである。

このように、今後自らの人生や社会における答えが定まっていない問いを受け止め、多様な他者と議論を重ねて探求し、納得解を得るための資質・能力が求められている。そして、年間35単位時間の量的な確保と道徳的価値を理解し、これまで以上に深く考える授業への質的転換が必要不可欠となっている。

昨年度の研修より

昨年度の校内研修では、「視覚化」の手立てを工夫することで、主発問に関わる時間を確保し、児童が思考を整理でき、より深い議論につながるよう研究を進めてきた。「視覚化」について授業者の引き出しが増え、多くの成果が上げられたとする一方で、動作化や役割演技といった「体験的な学習」については、自信を持って実践できないという意見が挙げられた。

多様な指導方法の例

  • 【登場人物への自我関与が中心の学習】…登場人物の判断や心情を想像し自分との関わりで考える。
  • 【問題解決的な学習】…多面的・多角的に考えたり話し合ったりして、問題の解決についての自分の考えを深める。
  • 【道徳的行為に関する体験的な学習】…役割演技や道徳的行為に関する体験的な通して考える。

研究仮説

道徳的行為に関する体験的な学習をすることで、道徳的価値を実感しながら理解することができ、児童の主体的に「考え、議論する」力が育つだろう。

資料